安全かつスムーズに山を走るTips!その1

安全かつスムーズに山を走るTips!その1

いよいよトレイルランニングのコツをお伝えしていきます。
まず大事なことは、第一に安全、第二に速さ。という優先順位が山では常に守らなくてはいけないことです。飛ばし過ぎて転倒ということがないようにしましょう。擦り傷程度の怪我で済むならさほど問題ありませんが、骨折など大きな怪我や周囲の助けが必要な事故は極力回避しなくてはいけません。このことはいつも頭に入れておきましょう。

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まずは基本的なことから押さえていきます。

<目線>
通常は5〜6歩先ぐらいを見ておくと走りやすいです。急な下りや難しい所だけ足下を見るようにしましょう。目線が遠くなれば障害物の発見が早くなり最適なライン取りを選ぶことができます。視力の弱い方は、安全のためにコンタクトや眼鏡で矯正されて下さい。

<着地>
私の場合、通常はフラット着地(足裏全面で着地する/上の写真参照)、急な下りやスピードを出すなど衝撃が大きい時はフォアフット(指の付け根辺りの前足部で着地する/下の写真参照)で走っています。また、急傾斜の登りでも踵を上げたフォアフットで接地しています。

踵着地は、個人的にトレイルランではあまり推奨していません。平坦をゆっくり走る分には問題ありませんが、衝撃が大きいところを踵から着地すると膝の怪我などにつながるからです。特にトレイルでは路面が硬い所、柔らかい所が様々で、イメージしたより硬い路面だった時の衝撃は相当のものです。階段の下りとかで少し意識されるといいと思うのですが、必ずフォアフットで着地して歩いてるはず。走る時も衝撃がかかる時は同様です。

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<脳の働き>
考えて走らずに感覚で走ることが大事です。特に難しい下りになると顕著ですが、「次はここに足を置いて」など考えながら走ると体の反応が少しずつ遅れミスも起きやすくなってきます。トレイルランニングに慣れてきたら、なるべく直感で走りましょう。少し詳しく掘り下げまずのでご参照下さい。

「左脳」(言語脳 論理脳 理論)   「右脳」(イメージ脳 直感脳 感性)
・顕在意識(意識)          ・潜在意識(無意識)
・理解、記憶を求める         ・理解、記憶を求めない
・情報を段階的に少量ずつ受け入れる  ・情報を一度に大量に受け入れる
・情報を低速で受け入れる       ・情報を高速で受け入れる
・情報を直列処理する         ・情報を並列処理する

複雑なスポーツをするには右脳が重要になってきます。
きっと体が素直に反応するはずですよ!

<姿勢>
ロード、トレイル問わずですが、走るときの姿勢はとても重要です。走るという動作は、空中から地面に落下するのを利用して反発力に変えられると効率的です。姿勢をピンと真っ直ぐにして弾む体になるよう心掛けましょう。トレイルの場合、急な下りは弾んで勢いがつくと危ないので緩衝しながら走ります。姿勢について意識されてこなかったり、ご興味のある方は「白樺のポーズ」で調べてみて下さい。

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<心拍管理とペース配分>
持久系の運動で大事なのがペース配分。トレイルランニングはアップダウンがあるので、登りでは心拍数が上がりやすくなります。一般的には心拍数が140〜160程度で常に保っているのがエネルギーの節約になります(年齢や個人差によって180ぐらいでも大丈夫な方もいます)。登りも下りも7〜8割程度の力の入れ具合が丁度良いかと思います。
登りが苦しかったら、小刻みに走る、歩くなどご無理のないように。


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池ヶ谷 誠 について

セブンヒルズアドベンチャー代表。東京近郊でアウトドアツアーを企画運営。MTB・トレイルランニング・シャワークライミングなどマルチにガイディングしています。1973年神奈川生まれ。
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